そこの貴方、ライトノベル読みませんか?

(バナー画像引用元:http://nyaruko.com/first/)



目次

 ライトノベルとは
 ライトノベルのすゝめ
 お薦めのライトノベル3タイトル
 まとめ



 初めまして、私はくらーくらいたーのイザークというものだ。アキバでゲーム専攻のメディアミックスコースに所属している。主にライトノベルを嗜み、二次元に魂を売った所謂ヲタク見習いである。まだライト層なのだ。ヲタクにはまだ到達していないはずだ。

 今回、メディアミックスコースのブログを作成するとのことで、せっかくだからライトノベルとはなんなのか再認識し、ライトノベルを広めてみようと思った。

ライトノベルとは?

 ライトノベルとは、日本における小説の分類名のひとつで、和製英語である。略称はラノベ。
 一般に、挿絵を多用し、登場人物のキャラクターイメージや物語の世界観を固定化したような、キャラクターが中心の小説だが、定義は曖昧である。読者層は、若年層を対象としていて、近年では中高年にも拡大している。ライトノベルに於いて、挿絵によるイメージと挿絵に対する読者層の評価は他ジャンルと違い重要で、イラストを元に作品を選ぶ読者が多い。
 ジャンルは恋愛、SF、ファンタジー、ミステリー等様々なものがあり、ゲームや映画、アニメや漫画などを原作としたノベライズや、ライトノベルを原作とした漫画化やアニメ化、ゲーム化などのメディアミックスも盛んに行われている。
 2012年頃から小説家になろうなどのオンライン小説の書籍化専門レーベルが数多く立ち上げられた。オンライン小説投稿サイトでは小説家志望や趣味で執筆し投稿する人たちによる数多くの作品が閲覧出来る。

ライトノベルのすゝめ

 近年定着してきた新しい小説の分類であるライトノベルは、小説と漫画の中間に位置するもので、双方の長所を兼ね備えるものである。絵や擬音語だけでは伝わらない登場人物の心情を丁寧に表現する事が出来て、更にイラストによって登場人物のイメージや世界観が分かりやすくなっている。

 ラノベとその他のコンテンツとの違いは…
  • ラノベと視覚情報のコンテンツ(漫画・アニメ)との違い
 視点変更などによって、漫画やアニメなどの視覚で伝えるものよりも登場人物の心情をより多い情報で正確に表現する。アニメでは表現しにくい・省略されやすい表現が出来る。
  • ラノベと挿絵のない小説との違い
 作品のイメージを表紙のイラストで伝え、読者の興味を引く。

お薦めラノベ3選

 数多のライトノベルの中で、レーベルの異なるメディアミックスしている作品を3つ紹介する。これらの作品を読んで、ラノベの魅力を知って貰えたなら嬉しい。

其の壹:『デート・ア・ライブ』

公式サイト:

キャッチコピー世界を殺す少女を救う方法は────
          デートして、デレさせること⁉︎

 10代を意識してファンタジー系の小説を数多く出している、KADOKAWAの文庫レーベルである富士見ファンタジア文庫。その代表作の一つである。現代世界を舞台に、世界を壊して顕現する強大な力を持つ謎の生命体・精霊と、接吻により精霊の力を封印する力を持つ以外はごく普通の高校生の少年との交流を描く作品。コンセプトは、「秘密組織のメンバーが大真面目にギャルゲーをやっていたら」

あらすじ
 原因不明の大災害、空間震が世界で初めて発生してから30年。日本で最大規模の空間震が起きた東京都南部から神奈川県北部にかけての一帯を、空間震対策の最新技術を取り入れて再開発した実験都市・天宮市で義妹と二人暮らしの高校生・五河士道(いつかしどう)は、高校の始業式の日に、空間震に巻き込まれる。空間震によって抉られたクレーターの中心には、人間に絶望する精霊がいて、精霊は自衛隊の非公表対精霊部隊・ASTに攻撃された。
 士道は秘密組織〈ラタトスク〉の空中艦〈フラクシナス〉に於いて精霊や空間震、〈ラタトスク〉についてを〈フラクシナス〉艦長である義妹・五河琴里(いつかことり)から説明されて、更に、士道は精霊と交渉して、世界と精霊両方を救うことが出来る唯一の存在であることを知らされる。しかし、その方法とは、「精霊とデートしてデレさせる」というものだった。
 士道は様々な精霊と交流して、自分の出自や精霊誕生の謎を知り、英国に本社を置いている世界屈指の大企業・DEM社(デウス・エクス・マキナ・インダストリー)の隠謀に巻き込まれていく。(参考:http://www.fujimishobo.co.jp/sp/201103date/
http://date-a-live.net/sp/)

作品の魅力
  • 登場人物達の個性
 この作品に登場するキャラクターは、濃い個性を持っている。ヒロインである精霊達だけでなく、脇役の生徒や〈フラクシナス〉のクルーなども個性的であり、物語にアクセントを加えている。
 例えば〈フラクシナス〉クルーは、副司令・神無月恭平がドMで変態で巨乳嫌いな美男子で、琴里の折檻を嬉々として受けたり、解析官・村雨令音は重度の不眠症で、感情の起伏が乏しかったり、〈早すぎた倦怠期(バッドマリッジ)〉川越恭次は、5回の結婚と離婚を経験していたり、〈社長(シャチョサン)〉幹本雅臣は、夜のお店のフィリピーナに大人気で、子供に変な名前を付けている課長だったり、〈藁人形(ネイルノッカー)〉椎崎雛子は、恋のライバルに次々と不幸が訪れたり、〈次元を超える者(ディメンション・ブレイカー)〉中津川宗近は、自称100人の嫁を持ち、とある有名サークルの代表をしていたオタク業界では有名人だったり、〈保護観察処分(ディープラブ)〉箕輪梢は、愛が深すぎるゆえに法律で愛する彼の半径500m以内に近づくことを禁止されていたりと、士道の精霊とのデートでの悪い選択肢の選択に繋がる要素がある。
  • 特徴的な世界観
 空間震や、隣界、精霊と天使、顕現装置(リアライザ)などのファンタジーとSFの混ざった設定や、セフィラの守護者や北欧神話などに由来する名称を使っている。
  • 美麗なイラストと拘りのデザイン
 イラストレーターのつなこ氏のポップで透明感のあるイラストと、所々に拘りを感じるキャラデザは、この作品の特徴的な世界観によく合っている。〈フラクシナス〉のデザインを、ガンダムOOなどのメカニックデザインをしている海老川兼武氏が担当している。

其の貮:『魔法科高校の劣等生』

公式サイト:
キャッチコピー全てを達観した劣等生の兄と、彼に密かに思いを寄せる優等生の妹。
二人が魔法科高校に入学したときから、その波乱の日々が幕開いた。

 国内最大シェアを誇り、積極的にメディアミックス展開やイベントをする、KADOKAWAの若者向け文庫レーベルである電撃文庫。その代表作のひとつで、なろう系の小説である。体系化された魔法を使う職業の魔法師を育成する架空の教育機関「国立魔法大学付属高校」を舞台とした学園バトルアクション(公式ではスクールマギクスと呼称)で、ジャンルはSFの一形態である。1995年から歴史が分岐した近未来を舞台とし、分岐以前からも超能力者や忍術使いなどが表に出ないで存在し、分岐後に科学によって魔法が体系化された。

あらすじ
西暦2095年───
魔法が現実の技術として確立し、魔法師の育成が国策となった時代。
国立魔法大学付属第一高校に対照的な兄妹が入学した。主席入学を果たした司波深雪は成績優秀な一科生(ブルーム)として、ある欠陥を抱えた兄の司波達也は二科生(ウィード)として。
入学直後から、才能容姿ともに完璧な深雪には多くの取り巻きができるが、深雪が心から慕うのは達也のみ。そのせいで達也は一科生から敵視されるようになり……。(参照:http://dengekibunko.jp/title/mahouka/)

この作品の魅力
  • 作り込まれた世界観
 この作品の世界観は物語と関わらない歴史まで細かく設定されており、達也たちの関わった大きな事件などは世界へ影響を与えて、さらなる波乱を齎す伏線となっている。
  • 達也の無双
 達也は実戦に於いて最強だが、本気を出すことが家の事情などの縛りで出来ない。だが、作中の中国等に当たる大亜細亜連合の日本侵攻などの状況に応じて最強の片鱗を見せる。
  • 兄妹愛
 達也は感情が希薄になっていて、唯一兄妹愛だけが残っている。そのため、深雪の関わる感情だけが強い。また、深雪は達也に助けられた夏から兄妹愛を超えた想いを抱いている。

其の參:『俺、ツインテールになります。』

公式サイト:
キャッチコピー俺のツインテールは…無限だ‼︎
ツインテールを愛する心が、少年をツインテールの戦士へと変身させた────。
新次元の変態的空想特撮ノベル‼︎

2007年に創刊した小学館の文庫レーベル・ガガガ文庫。その姉妹レーベルのルルル文庫と共同で開催した2012年の第6回小学館ライトノベル大賞を受賞した作品である。

あらすじ
 観束総二はツインテールを愛する普通の高校生。ある日、異世界からやって来た少女・トゥアールに強力なツインテール属性で起動する「テイルギア」を託された総二は、ツインテールの戦士テイルレッドに変身!異世界より来たる変態怪人たちの魔の手から、ツインテールと地球の平和を守るため、総二は仲間たちとともに日夜戦い続けることを誓うのだった。(参照:http://gagagabunko.jp/specal/twintail/)

この作品の魅力
  • 熱い展開の戦闘シーン
 特撮系を意識した戦いの中で進化する展開と、怪人たちと想いをぶつける台詞
  • 斬新な設定
 異世界を渡り歩き、属性力と呼ばれる好きな物への情熱や興奮、愛着といった思い入れの力を糧として存在するエレメリアンと呼ばれる怪人。エレメリアンに属性力を取られるとその趣味への興味などを抱けなくなる。エレメリアンを倒すと属性玉(エレメーラオーブ)と呼ばれる属性力を秘めた玉を落とす。総二たちはテイルギアと呼ばれるツインテール属性を核にした対エレメリアン用の武装で戦い、テイルギアは属性玉の力を引き出すことが出来る。
  • 登場人物たちの変態さと好きな物への情熱
 登場人物は皆属性があるため、個性的である。また、趣味や嗜好への情熱が強く、戦いの中でその情熱をぶつけ合う台詞の掛け合いは真剣さが伺える。
  • 読者を飽きさせない文章構成
 この作品はかなり上手い文章構成をしており、巧みな緩急のつけ方で読者が飽きないようになっている。
  • 敵の怪人の多種多様なフェティシズム
 エレメリアンは側から見るとただの萌えヲタである。エレメリアン同士でも属性が違うので揉めたり、戦士の矜持や覚悟を示す時も趣味や嗜好、性癖を暴露される絶望や屈辱に耐えるものだったりする。

まとめ

 ライトノベルは、挿絵を多用することで世界観を固定化した、若年層向けである中高年にも人気のある小説の一種だ。メディアミックスが盛んで、他のメディアでは出来ない表現が出来る。2012年からは、オンライン小説投稿サイトからの書籍化が専門のレーベルが出来たほど、ライトノベルの敷居は低い。

 ラノベは日本が世界に誇るオタク文化を代表するコンテンツの一つなので、もっと多くの人に好きになって欲しいと想っていたので、今回この記事を書かせていただいた。今回紹介した作品以外にも星の数だけ異なる雰囲気の作品があるので、是非貴方の嗜好に合う作品を見つけて欲しい。

PAKUCHI

クラーク秋葉原メディアミックスクラスが運営するウェブメディア。